ゴミ屋敷の片付け作業の中で、最も時間と労力がかかるのが「分別」です。長年溜め込まれた大量の物の中から、必要なもの、不要なもの、そしてゴミの種類ごとに仕分ける作業は、想像以上に大変です。しかし、この分別をいかに効率的に行うかが、自力片付けのスピードと質を大きく左右します。適切な分別方法を知ることで、後のゴミ捨てや清掃作業もスムーズに進めることができます。まず、分別作業を始める前に、分別用のスペースを確保しましょう。もし可能であれば、部屋の一部や、廊下、ベランダなど、作業ができるスペースを空けることから始めます。そして、分別するカテゴリーごとにゴミ袋や段ボール箱を用意します。「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「プラスチック製容器包装」「資源ゴミ(古紙、ペットボトル、缶、ビンなど)」「危険ゴミ(電池、スプレー缶など)」「粗大ゴミ」「保留(捨てるか迷う物)」「貴重品・思い出の品」といったように、細かくカテゴリー分けをします。自治体のゴミ分別ルールに合わせてカテゴリーを設定するのが現実的です。分別作業は、狭い範囲から少しずつ進めるのがコツです。例えば、机の上だけ、ベッドの脇だけ、といったように、限定されたエリアから始めます。一度に広範囲をやろうとすると、物の量に圧倒されてしまい、途中で嫌になってしまう可能性が高まります。決めたエリアの物を全て取り出し、用意した分別箱に入れていきます。この際、立ち止まって考えすぎず、まずは機械的に分けていくことに集中すると効率が良い場合があります。判断に迷う物は、とりあえず「保留」箱に入れておき、後でまとめて見直すようにします。分別を進める中で、明らかなゴミ(食べ残し、汚れた紙くずなど)は、その場で燃えるゴミ袋に直行させます。資源ゴミやリサイクルできる物は、軽く汚れを落とせるものは洗い、分別箱に入れます。衣類や本などは、寄付や売却を検討する場合は別の箱に分けます。貴重品や思い出の品は、安全な場所にまとめて保管します。
自力でゴミ屋敷を片付ける分別の効率化